【塗料の種類】アクリル塗料とは?
2022年12月20日(Tue)
アクリル塗料とは、アクリル樹脂を主成分とする塗料で、1950年頃から現在まで幅広い人から支持を得ている人気の塗料です。
単価が1番安い塗料で、30年ほど前は積極的に採用されてきましたが、現在はシリコン系などの他の塗料の価格が落ち着いてきたこともあり、外壁塗装で使用されることはほとんどなくなりました。
とはいえ一番安いということには代わりありませんし、考え方、使い方によっては使いやすい塗料ともいえます。
使い方と特徴をよく理解し、うまく活用していきましょう!
アクリル塗料のメリット
安い
アクリル塗料はとにかく安いです。
平均価格は平米当たり1200円〜1700円ほど。
シリコン塗料の場合は平米当たり2000円~ 3400円なので、アクリル塗料を使用すれば塗料代を約7割の金額まで抑えることができます。
安い分こまめに塗ることができるので、定期的に塗り替えをしてリフレッシュしたい場合や、短期間で売却する予定の家におすすめの塗料となっています。
他にも、短い周期で塗装する店舗や屋内での使用、自分で塗装する時に向いています
重ね塗りしやすい
アクリル塗料は付着力が高く、塗膜の上に重ね塗りがしやすいので、塗り直しの際にも手間がかかりません。
下地が浮いていたり、剥がれてしまっている場合には処理が必要ですが、目立つ劣化がなければ上塗り可能です。
発色が良く、カラーバリエーションが多い
アクリル塗料はツヤがあり、はっきりとした発色が特徴です。
また、製造量が多いため自分好みの色を選ぶことができます。
単体で使える(1液型)
アクリル塗料はほぼ全て1つの缶だけで塗料として使える1液型です。
薄めたりする手間がありませんので、非常に使いやすいです。
また、余った分も残しておけば使えるといったメリットもあります。
アクリル塗料のデメリット
劣化が早い
アクリル塗膜の寿命は約5年と言われています。
住宅によく使用されているシリコン塗料の寿命は約10年と言われていますので、倍も違います。
よって、他の塗料よりもこまめな塗り替えが大切になってきます。
ヒビが入りやすい
アクリル塗料の原材料であるアクリル樹脂はそのままだと硬すぎるので、可逆剤という物質を柔らかくする物質を混ぜ込んで柔軟性を持たせています。
しかし、この可逆剤は紫外線に弱く、長期間屋外で日光を浴びていると徐々に抜けていき、約3年で柔軟性が失われます。
長期的に考えるとコスパが悪い
実際に塗装するとなると、工事費用として足場代などがかかってきます。
つまり、1回の塗装で長く使える塗料を塗布した方が長期的に見るとコスパが良い場合が多いです。
アクリル塗料のおすすめ3選
日本ペイント ニッペ水性ケンエースグロス
付着性が高く、作業性の高い塗料です。
仕上がりに高級感があり、防カビ効果やヤニ止め効果も期待できます。
関西ペイント アレスアクアグロス
臭気が少なく、速乾性が特徴的な塗料です。
パラパラ降りの雨の中でも作業可能で、発泡も少ないため、作業性にも優れた商品です。
エスケー化研 水性コンポアクリル
隠蔽性が高く、塗り継ぎもむらなく仕上げることができます。
塗膜が緻密なため、耐候性が高く、塵や埃を寄せ付けません。
まとめ
アクリル塗料は安くて施工性が良い反面、劣化のスピードが速いので、こまめに塗り替える必要があります。
長期的に考えるとコストが高くなるので、外壁を短いスパンで塗り替えたい人以外はあまり使われることのない塗料です。
メリットとデメリットを天秤にかけて、より適切な塗料を選ぶことが大切です。